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いか文庫のマンガ通への道  第5回



~いか文庫の2人[店主]と[バイトちゃん]による、おすすめマンガの往復書簡~
 
いか文庫のマンガ通への道 第5回
『さらば、佳き日』

とても素敵な、一回読んだだけで大好きになっちゃうくらいのマンガに出会ったので、お便りしますね。
 
この『さらば、佳き日』は、「晃(あきら)」という妹がいる男性、「桂ちゃん」こと「桂一」が主人公の物語です。
でも実はこの桂ちゃんと晃は、兄妹の愛情以上の感情をお互いに持っていて、その気持ちをどう抑えていいのかで苦しみ続けています…っていうと、とてもドロドロした話のイメージを持ってしまうかもしれないんだけれど、そうじゃなくてね。
二人とも心のそこから相手のことを強く強く想っていて、その姿を見ていると切なくって、でもそれ以上に”羨ましさ”を感じるの。こんなにも純粋に相手を想う感情ってあるんだなって。自分はこんな愛情を持ったことがあるかなぁ?そしてこれから持つことができるのかなぁ?って。
 
それともう一つ注目してほしいのが、絵の美しさです。桂ちゃんは優柔不断でヘタレと呼ばれるくらいふにゃふにゃした男性で、一方の晃は、仕事で忙しい両親に代わって家事全般を完璧にこなす、まるで武士のように凛々しい女性という、両極端な人物なの。でも、二人とも瞬間瞬間の表情がとても美しくて、うっとりしちゃうんだよねぇ…。この美しさが感情をより強く表しているからとても印象深くて、あのページのあの表情をもう一回見たいなって、ページを遡ったりもしちゃうくらいだよ。
 
いままだ連載中だから、今後どうなって行くのかが気になってしょうがないところなのだけど、桂ちゃんと晃だけじゃなく、二人を見守る友人たちのストーリーも胸にじんわり響くので、ぜひとも味わってみてほしいです!
 
あ、あともう1つだけ…
この主人公の桂ちゃん、店主の好みのタイプです!
…聞いてないって?いや、でもだからこそ、晃にどっぷり感情移入できたことが、すごく好きになった理由の一つかもしれない。メガネで柔らかい印象の男性が好きな方にも、超オススメしたいマンガ、読んでみてください!
『さらば、佳き日』、オススメありがとうございます!
 
兄妹の愛情以上の感情を持っている、桂ちゃんと晃。
私には異性の兄弟がいないので、「実の妹を好きになる」、「実の兄を好きになる」ってどういう感じなんだろう?って想像しながら読みました。
 
家族しか分からない“自分の家族のいいところ”って、たくさんありますよね。だからこそ、家族(この作品で言うと兄妹)の関係から恋愛関係になったとき、普通の恋人同士よりも深い愛情が生まれることがあるのかも?と思いました。他人だったら許せなくても、家族だったら許せてしまうことも、たくさんあるしなぁ…。
 
店主の言うとおり、ドロドロしていなかったし、いやらしさもまったく感じずに読めました。それどころか、お互いを思いやる、じんわりとしたあたたかい気持ちに包まれながら読めました。やわらかい絵が一層それを引き立てていて。私も「この表情いいなぁ」って思う箇所がいくつもありました。店主が好きなシーンと一緒なのかな?今度、見せ合いっこしましょう!
 
あぁ、二人はこの先どうなっちゃうんだろう…。はやく続きを読みたい!という思いもあるのですが、何か切ない出来事が起こるのではないか?という不吉な予感もしています。どうか明るい未来が待ち受けていますように。。。
 
最後に…
主人公の桂ちゃんが、店主の好みのタイプだという件について。1巻の表紙のイラストを見たときから、そうなんじゃないか?と私は疑っていましたよ。だって、メガネで、細身の男性だったんだもん(笑)

いか文庫の2人が共通して好きだと語るシーンがココ。お互いの気持ちを伝え合う晃と桂ちゃん。
 

いか文庫 Profile
お店も商店も持たない「エア本屋」。本屋さんと組んでフェアを展開するなど、本に関わる分野で活動する【店主】と【バイトちゃん】2人組。このコラムは、2人の薦め合いで構成。





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