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【第24回】やさしい雨 松崎克俊 コラム『銀河の死なない子供たちへ』



施川ユウキ先生のマンガって、やはり「ストイックに大喜利をやるギャグマンガ」って印象が強いんですよ。
こういう状況で、こういうキャラクターが、どんな発言をするのか。この絵柄で。っていう大喜利が面白くて、よく読んでたんですね。
というイメージだったので、この『銀河の死なない子供たちへ』を読んだ時は度肝を抜かれましてね!
「うわ~!自分の思ってた施川ユウキ先生の感じじゃない~!でもめちゃくちゃ面白い~!何この展開~!泣く~!涙ボロボロボロ~!このマンガに出会えて良かった~!」
読んでる時の心情を語彙力低下させて実況するとこんな感じです。伝わって~!

 
『銀河の死なない子供たちへ

 
まず心を鷲掴みにされた部分は冒頭部分で、一人の女の子が廃車の下に植物の芽が生えているのを見つけ、その傍に寝そべって朝と夜を繰り返してると、雨が降り、雪に埋もれ、火山が噴火し、マンモスらしきものに踏まれ、海でクジラらしきものに食べられ、それでも生きている。植物の芽だったものは気付いたら車をのみ込んだ大木になっている。
ここだけで「この女の子は死なない」「数コマでおそらく何千年という時間経過を表現している」という面白さを淡々と表現していて、早速このマンガの世界に引き込まれましたね。「何だコレ!?面白っ!!」って感じで。しかもこの絵柄ですよ!マスコット的な可愛さというかキュートというか。

登場人物は4人だけ。
■永遠の命を持った天真爛漫な女の子「π(パイ)」
■永遠の命を持った読書好きな男の子「マッキ」
■その2人の「ママ」
■そして、「ミラ」
この4人は何者なのか?と読み進めていくうちに、彼女達が愛おしくて仕方がなくなってくるんです!
そして、この4人が辿り着いた「生きるという事」「死ぬという事」「死なないという事」「生まれるという事」のそれぞれの答え。もしかしたら「答えを見つけた」なんて大げさな事は思ってないかもしれませんが、それぞれの決意を持った彼女達が、どうか幸せだったと思えていますように。読んだ後、そう思わずにはいられないのです。
 
…って、〆っぽい事書きましたが、やっぱりね!最後に言いたいのが!何回も言ってますが!この絵柄なのがスバラシイのですよ!
「生」と「死」という重くなりすぎてしまいそうなテーマを、ポップな絵柄で描かれたポップなキャラクターによって表現される事で、すんなりと読んでる自分の中に入ってくるのです!
これがもしリアル寄りというか等身が高かったり、線の細い美少女で描かれてたら、それはそれで面白いとは思うのですが、これほどまでに感動できなかったんじゃないかと思います。
この絵柄だと無邪気に遊んでるようなシーンがより無邪気に見えるのはもちろん、残酷なシーンも何故か強調されて見えるんですよね。ギャップもあるのかな?不思議!
このマンガが自分の中で忘れられない一冊(上下巻合わせて二冊だけどね)となったのは、この【施川ユウキ先生の絵柄】と【テーマ】の相乗効果が生み出した【宝物】だからだなぁ、なんて思うのです。伝わって~!
 
   松崎ココが好きっ!


この時間経過の表現に鳥肌。


禁止と言われてるペットを飼った時の楽しいひと時。犬のももちゃん。


実はママに甘えてるシーンが多いマッキ。クールな部分とのギャップがイイっすよね!


こう思えるようにならないとな…と自分を省みてしまう。反省。
松崎克俊Profile
1983年9月2日生まれ/福岡県出身/お笑いコンビ・やさしい雨として活動中/太田プロダクション所属
アニメ・ゲーム・漫画が大好き。二次元女性キャラクターしか愛せないという名言もあり。
 
 
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