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【第57回】やさしい雨 松崎克俊 コラム『罠ガール』



特定の趣味を持つ女性の事を、○○女(歴女・スージョなど)や○○女子(カープ女子・刀剣女子など)、○○ガール(山ガール・森ガールなど)などいろんな言い方をする事がありますが、今回のマンガは『罠ガール』!
罠が趣味って事は、男を手玉に取って罠をしかけまくる悪い女性のお話!?…ではないって事は表紙を見れば分かりますね。それはそれで読みたい気もしますけど。
 
 
『罠ガール

タイトルにある「罠」とは「罠猟」のこと。罠を使って動物を捕まえるやり方で、なんとなくイメージしやすいものだと、カゴの下にエサを置いて獲物が中に入ったら支えてた棒を倒して捕まえるやつとか、ギザギザのトラバサミとかですかね。
つまり「罠(物理)」です。

農家の娘である朝比奈千代丸は、畑を荒らすイノシシやシカ、カラスなどのいわゆる害獣から農作物を守るために様々な罠を仕掛けるのです。
【女子高生VS野生の生物】
という頭脳戦、果たしてその結末は…!?
という、そこそこの人からすると非日常なお話ではあるのですが、千代丸と同級生たちとのどこかほのぼのした会話や親しみやすい絵柄のおかげで全然とっつきにくくなく、むしろいろんな知識が自然と身につくようになっています!
現に、先述したギザギザしたトラバサミは許可がないと使えないというのをこのマンガで知りました!
(※こういう実際の情報については自分の認識が間違えているかもしれないので、気になった方は調べてみてください!)

一風変わったテーマやそれにまつわる情報、キャラクターの成長など見どころは沢山あるのですが、やはり大きなポイントだと思ったのは「命をいただくということ」でしょう。
捕らえたイノシシやシカを仕留め、解体するところから本当に細かく描いていて、人によっては過激に感じるかもしれないのですが、そのぐらい凄いインパクトがあり興味深かったです!
それも、登場人物たちが「自分たちが捕まえた獲物がどうなっていくのかを、責任を持ってしっかり見届ける」という姿勢でいてくれるから、読む側としても更に気持ちが乗っかるんでしょうね。

凄く個人的な話になるんですが、自分の故郷が田舎でして、イノシシやシカがたま~にで出てきて実家や親戚の畑が荒らされてたりしてたんです。
流石に自分は千代丸やレモンのように「わな猟免許」を持つまでではなかったのですが、おそらく他の方よりもこのマンガを身近に感じているのかもしれません。
ちなみに、地元のお祭りの時にぼたん鍋(イノシシ鍋)が振る舞われてたんてすが、このマンガ内で描かれるような丁寧な処理はおそらくしていなかったのでしょうね。硬かったし臭かったなぁ~
と、そんな風に思ってましたが、このマンガを読む事でそのお祭りに関わった人に感謝できるようになった気がします!ありがとう!硬かったし臭かったけど!

そんな自分ほどではないものの、ジビエもブーム以降よく見るようになってきましたし、農作物への害だって巡り巡って自分たちの食卓に影響してきますし、意外と身近な問題を扱っているのです。
「罠猟」というマイナーな分野を取り上げてはいますが、実際の生活にフィードバックできる何かを、このマンガを読めば感じて頂けると思います!
 
 
   松崎ココが好きっ!


イノシシの迫力にこんな感じだったレモンちゃんが…


動物を仕留めるところをちゃんと見届けようとする姿。


3巻のおまけマンガ。これは思わず3巻を読み返しちゃう!こういう遊び心が入ってるの、大好きです!


カバー裏には、表紙と連動したイラストが!我、こういうの大好きマン!

松崎克俊Profile
1983年9月2日生まれ/福岡県出身/お笑いコンビ・やさしい雨として活動中/太田プロダクション所属
アニメ・ゲーム・漫画が大好き。二次元女性キャラクターしか愛せないという名言もあり。
 
 
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