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【第28回】「聲の形」の巻


「聲の形」の巻
 今回は3年前に公開された映画「聲の形」について語ります。

 耳が不自由な硝子が主人公の物語なので、障がいを持つ子の話なのかなと思って見始めました。ですが硝子や将也だけでなく、小学校時代の同級生などの2人のまわりの人物も丁寧に描いているので、見進めていくうちに、いじめと人間関係がこの作品のテーマなのかなと思いました。

 前回「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」を見たときにも感じたのですが、この映画も小学生の子供を描くのが上手いなと。自分が小学生のときも、学年に2人ぐらい障がいを持つ子がいたのですが、その子に対して優しく接する子がいたり、からかう子がいたり。あの小学校のクラスの感じはリアルで物語の世界に引き込まれる。いろんなことを経験した大人の自分だから、硝子へのエグいいじめのシーンをみて腹が立ちますが、あそこにいるのは小学生。他人の痛みというものをまだ考えられない小学生。そんな小学生の残酷さを真正面からしっかり描いている。すごいですよね。

 それと、声優さんの演技が上手い。調べてみたら将也の声を担当していたのが「あの花」のじんたんの人で、硝子はつるこ。他にも、こういう作品は高い演技力が求められるから実績のある人が揃っている。硝子の妹が悠木碧さん。確か、TV版「まどマギ」の主演でしたよね。クラス委員をしているムカつく女・川井さんの役が潘めぐみさん。いい味出してるオタクの男の子・永束くんの声の方も幼い頃から子役をやっていたとのこと。本編を見ているときは「これはあの人の声だ!」と気づかず「この映画に出ている声優さんたちの演技は上手いなぁ」なんて思ってみていたのですが。最後のクレジットを見て、ネットで調べてなんか納得しました。

 この映画は岐阜県の大垣市が舞台ということだったので、ストリートビューで鯉にエサをあげている場所や手話教室が行われている公民館を確認しました。アニメの「聖地巡礼」については賛否両論があるとは思いますが、個人的には、実在の街をモデルにした作品の方がリアルに感じられて好きです。今度、近くに行った際に立ち寄ってみたいですね。

 この作品、アニメの制作は京都アニメーションさんですよね。被害にあわれた方のご冥福をお祈りいたします。
 
「聲の形」
Blu-ray BOX 通常版
 
 
土田晃之Profile
1972年9月1日生まれ/埼玉県出身/ピンでタレント活動中/太田プロダクション所属
ガンダム・サッカー・家電など多方面に興味あり。
 




























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