現実も異世界も、艦隊も女子高生も!

ニュース・お知らせ

いか文庫のマンガ通への道  第27回



~いか文庫のメンバー4人による、おすすめマンガの往復書簡~
 
いか文庫のマンガ通への道 第27回
はなちゃんと、世界のかたち

バイトちゃん

今日は、今まで読んだことが無い不思議なマンガを読んだので、バイトちゃんにオススメしたいと思います。この、『はなちゃんと、世界のかたち』です。

主人公は、表紙にもなっている「はなちゃん」です。どこかの時代のどこかの町に住んでいる、たぶん、小学生です。どこか、とか、たぶん、と言ったのは、その説明が無いから。でも、読んでいると、説明がなくても問題無いことがわかります。

はなちゃんは、大人から見ると自由奔放で手に負えない子供です。だって台風が直撃している夜中に、「学校まで行ってみよう」と、外に出てしまうくらいだから。それに好奇心も旺盛なので、猫を追いかけ回して「猫拓」を作ろうとしたり、無意識で人を傷つけてしまったりもします。でもその、はなちゃんの純粋な感情や感覚は、大人になってしまった私からするととても羨ましいというか、ハッとささせられることも多いんです。仲良しの友達、うたちゃんへの何気無い一言も、こちらまでジーンとする優しさに溢れています。

そんな、はなちゃんやうたちゃんが成長していく様子を、あたたかい目で見守れるマンガ…と思ったら大間違い!なのが、この作品のすごいところ。いやこれ、SFでしょ!ってくらいの、実際には有り得ないシチュエーションが続々と出てきます。大雨の時の、「空気がでかくて、重い」っていうはなちゃんのセリフには「わかる!」って思たけど、その後のハチャメチャなシチュエーションのせいで(おかげで?)、「自分が子供だった頃って、世界ってこう見えてたよね…」っていう、センチメンタルな感情”だけじゃない”味わい方ができる。だから、もぅ、なんか、このオススメの手紙も、上手く伝わるように書けてるかどうか、だんだんわからなくなってきました…。

バイトちゃんがどう思うのかが、とにかく気になります。もしかしたら「こういう経験、私もあります!」とか言われたらどうしよう!?というドキドキも・・・。ぜひ、読んてみてください!
店主へ

『はなちゃんと、世界のかたち』を読み終えました。第一話では台風の話が出てきますよね。ちょうど私がこの漫画を読んだ日が、日本に台風19号が来ていた日だったので、台風に立ち向かっていく主人公のはなちゃんを、心の底から心配しながら読んでいました。作者の雨風の描き方がダイナミックで、今にも自分にも雨粒が落ちてくるんじゃないか?って、ゴーッゴーッていうけたたましい音が聞こえてくるようだったので、余計に…。

雨の日には雨にあたって、台風の日には風に吹き飛ばされて、植物や動物と触れ合って、仲良しの友達と手を取り合って、ときどきSFですか?ってくらい壮大な妄想?(いや、妄想ではないかもしれない!)を繰り広げる…。はなちゃんは、店主の言う通り、自由奔放で手に負えない。でも、ちゃんと自分の目で見て、手で触って確かめることを大切にしている子だなっていうのがだんだん分かってきて。何でもかんでもネットで調べて解決してしまう私なんかよりもずっとたくましく生きる力を持っているなと感じました。

タイトルになっている「世界のかたち」について。私も想像してみたんですけど、もう地球が丸いことも知っているし、どんな都市があって、どんな人が住んでいるかも知ってしまっているから、私が想像した「世界のかたち」はあまり面白いものではなかったんです。でも、主人公のはなちゃんや、ここに登場する子供たちの発想は本当に豊かですよね。子供が知っている世の中のことってほんの一握りなんだけど、逆にその限られた情報だけで、「世界」をこんなに広くまっすぐに捉えることができるんだ!と羨ましくなりました。

子供時代の私なら、世界のかたちを「イカのかたち!」って何の迷いもなく言っていたかもしれない。子供時代に思いを馳せたけど、過去には戻れないので、もう一回、もう二回、もう三回、この漫画を読んで心の中で私ははなちゃんになろうと思います。オススメ、ありがとうございました!



知らず知らずのうちに友達を傷つけてしまっていたはなちゃん。

自由研究に魚拓ならぬ猫拓!
いか文庫 Profile
お店も商店も持たない「エア本屋」。本屋さんと組んでフェアを展開するなど、本に関わる分野で活動する【店主】と【バイトちゃん】2人組。今年からサブスタッフ【バイトもりもり】【バイトぱん】も加わって、本をお薦めするお手紙を、4人でやり取りしていきます。



























このページをシェアする

関連作品