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【第31回】「心が叫びたがってるんだ。」の巻


「心が叫びたがってるんだ。の巻
 映画という2時間ほどで表現しなければならない設定の中で、盛り上がりがあり、見終わったあとにいい気分になる。しっかりとまとまったいい作品だったと思います。この作品が「一番好きな作品」とプッシュする人がどのくらいいるのかはわかりませんが、「この作品好き?」と聞かれて「嫌い」という人は、ほとんどいないのでは、というほどいい作品だと思います。

 クラスで接点がない4人が集められて委員となって、クラスのみんなでミュージカルをやることになる。坂上くんと仁藤さんの中学時代の関係、太樹のまっすぐな性格とケガ、そして話をするとお腹が痛くなる成瀬順。4人それぞれがいろんなものを抱えていて、クラスメイトもキャラが立っている。12話のテレビアニメでも作れそうなボリュームのあるストーリーをギュッとまとめている。

 「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」と同じく秩父が舞台の物語。ファストフード店で大樹を指差す2人の女の子って、あなるの友人じゃないですか? 2つの物語がうまくクロスしているようで、面白かったですね。「ドラゴンボール」で、同じ鳥山明先生の作品「ドクタースランプ」のペンギン村が登場したときと同じような感動がありました。

 ということで、素晴らしい作品なのですが、一つだけ気になったところが。
 坂上くんが、つぶれたラブホテルの部屋で順を見つけて、順から「坂上くんのムカつくところ」をぶつけられるシーン。「やさしいくせに卑怯者!」とか「ピアノ弾けるからってモテると思うなよ!」の次ぐらいに「ときどきワキがクサい!」と。もっと坂上くんのいい人ぶりを挙げて、ネタがなくなって「ワキがクサい!」だったらわかるのですが、いい人の部分がすぐにネタ切れして「ワキがクサい!」とは……。その段階で出てくるということは、坂上くんが家の2階でピアノを弾いたときも「こいつクサいな」って思ってたってこと? 高校生の男子にその言葉って、心にグッサリ突き刺さるよ。なんて思ってしまう衝撃的なシーンでした。両親の離婚の経験から、誰よりも言葉の重みを知っているはずだから、少しはそのあたりを考えても……。でも、高校生だとそのあたりを配慮するのは無理なのかな。


 そんなわけでクライマックスは「ワキがクサい」に持っていかれそうになった作品でしたが、終わり方も良くて、同じチームが再び製作した現在公開中で秩父が舞台の「空の青さを知る人よ」を見に映画館に行こうと思うほどいい作品(現在、公開は終了)。DVDが発売されたらすぐに、このコラムであれこれ語りたいと思います。

 次回は、映画「この世界の片隅に」を見ようと思います。

「心が叫びたがってるんだ。」
Blu-ray BOX

 
 
 
土田晃之Profile
1972年9月1日生まれ/埼玉県出身/ピンでタレント活動中/太田プロダクション所属
ガンダム・サッカー・家電など多方面に興味あり。
 































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