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【第82回】やさしい雨 松崎克俊 コラム『死神に嫁ぐ日』


 
『死神に嫁ぐ日』。
「死神」と「嫁ぐ」という、なんとなく交わらなさそうな単語が並んだタイトルを見て、皆さんは暗い話と明るい話、どちらを想像しますか?

 
『死神に嫁ぐ日』
 
二度も、両親を不慮の事故で亡くしてしまった少女、「初(うぶ)」。彼女は、自ら「死神の森」と呼ばれる場所に赴き、死神に自分を殺してほしいと願います。
ですが死神の男は「結婚して、子供を産んで、立派に育て上げるまで、お前は死なない」と告げるのです。
それに対する少女の答えは、
「じゃあわたしは、アナタのお嫁さんになる」
「アナタが死ぬというその時まで、生きる」
というものでした。。

これだけ聞くと、「重い」と感じるかもしれませんが、その直後の話は
「初が手作りの婚姻届を死神に持ってくる」
というもの。か、カワイイ~~~!!!
その動機も、展開も、顛末もカワイイの!
そもそも、婚姻届の紙そのものが既にカワイイ!

他にも、
■初が編み物に初挑戦する話
■クリスマスのほっこり話
■都会に行く話
など、日常を基にした「軽い気持ちで読める」お話も用意されているので、あまり身構えなくても大丈夫です!
…と思って読んでたら、心にグサッと来る展開もあるので油断は禁物です!

そして見どころ(読みどころ、って言うべきなのかな?)は、初と死神の成長・変化!

初は単純に見た目が成長します。
6歳から中学生へ。美少女っぷりは変わらず、特徴的な漆黒の瞳はそのままに、よくここまで立派に育って…と勝手な親目線になってしまいます。
それに加え、精神的にも学校生活を経て「人と関わり合う事」を学んでいるような気がします。
小さい頃こそ、「気持ち悪い」「死神」と揶揄された事もあったでしょう。でも、持ち前の気の強さなのか、周りを気にしない性格からなのかしっかり成長し、そして今や彼女の事を悪く言う人は出てきません。
敢えて描かないようにしているのかもしれませんが、自分としては、それが彼女が強く生きてきた結果、そういう状況に自然となったんだと捉えています。
そんな、周囲にいる友達・同級生と関わっていくうちに内面的にも成長しているような気がするのです。良い方向にね。

対して死神は、見た目は変化しません。
ですが、積極的に自分と関わってくる初という少女と出会い、彼の気持ちは徐々に変化していきます。(そうしてるうちに見た目も…おっと、ここから先は読んでからのお楽しみで)
それが彼にとって幸せなのか、不幸なのかは分かりません。
ですが、彼女に振り回されたり気持ちが動いたりする彼を見ていると、読んでる自分からすると「良かったなぁ…彼女と出会えて」と思ってしまうのです。

この物語は、人によってはバッドエンドと捉えられる方に、もしかしたら向かっているのかもしれない。
でも、だからこそ、一日一日が美しいのだと思える。そんな日常を描いてくれています。
だから、読んでる自分たちはこの先の展開にドキドキしつつも、幸せな気持ちになれるのです。
 
   松崎ココが好きっ!


「ひつぎ」と言えない時からこんな事言えるの凄すぎません!?


1巻ラストのでいきなり成長しててビックリした瞬間。心掴まれるわ~!


「鉄次(てつつぎ)」は、初に対してこんな事言ってくる悪そうなヤツですが…


同級生との交流を持ちはじめた初。同級生が嬉しそうなのがイイよね…

松崎克俊Profile
1983年9月2日生まれ/福岡県出身/お笑いコンビ・やさしい雨として活動中/太田プロダクション所属
アニメ・ゲーム・漫画が大好き。二次元女性キャラクターしか愛せないという名言もあり。
 
 
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