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いか文庫のマンガ通への道  第32回



~いか文庫のメンバー4人による、おすすめマンガの往復書簡~
 
いか文庫のマンガ通への道 第32回
『東京黄昏買い食い部
店主へ

いきなり変な質問ですが、店主は学生時代「買い食い」ってしていましたか?
私は小学生の時はたしか買い食いは禁止だったので、習い事の帰りに同級生がコンビニでお菓子を買っているのをうらやましいなあと思っていたのを覚えています。
今回はそんな「買い食い」をテーマにしたマンガ『東京黄昏買い食い部』をご紹介しますね!

主人公は葵と巴という高校生の女の子。2人はなんと「買い食い部」という非公認の部活を放課後にしています。活動内容はというと、毎回1つお題を決めて、500円を片手にそのお題に合うと思ったものを通学路内で探して買い食いして楽しむ、というもの。例えば、ある日のお題は「びっくり!!!」。そこで葵が選んだのは、縁日で売っていた今川焼き。今川焼きのどこがびっくり?と巴は思うのですが、葵は実はお店のお兄さんに「味は内緒にして適当に2つ下さい」と言っていたのです。チョコなのかあんこなのか、カスタードなのか、何が入っているかわからないロシアン今川焼き。だから「びっくり!!!」。こんな風に2人は買い食いを楽しんでいます。

大人になると、お昼はコンビニで買ってとかが当たり前になってしまって、「買い食い」という意識自体なくなってしまいますよね。でも、そういえば学生時代の「買い食い」ってお金も限られていて、ちょっとした特別なものだったんだよなぁということをこの漫画を読んで思い出しました。しかも2人を見ていると、ワンコインでこんな贅沢な買い食いできるんだ!と感動すらしてしまいます。500円、恐るべし…

そしてお話は、高校時代と並行する形で大人になった2人も描かれています。2人は変わらず買い食いを楽しんでいるのですが、仕事上でもまさかの重要な関係になっていて…気になる2人のお仕事については、ぜひ漫画を読んでみてくださいね!

店主はどの買い食いが一番気になりましたか?東京が舞台のお話なので、関西の私からすると珍しい食べ物が多くて、食べてみたいものたくさんでした!それに1話1話ちゃんと地名が入っているので、2人と一緒に東京を楽しんでいるような気分になれて楽しかったです。

今度東京に遊びに行った時は、ぜひ一緒に買い食いしましょー!
バイトもりもりへ

『東京黄昏買い食い部』読みました!お腹が鳴ったー!笑

第1話で出て来たメロンパン、関西では「サンライズ」って呼ばれているの、本当?びっくりしたのと同時に、高校の時に食べていたカスタードクリームが入っているメロンパンが「ドリームパン」だったのを思い出したよ。メロンパンのロマンあふれる感じって、不思議だね…笑。でもその雰囲気が、第1話の最後にあるカラーページに凝縮されている気がして、絵の美しさとメロンパンの記憶にうっとりしちゃったよ。

ところで。私の買い食いの思い出は…「焼き鳥」かなぁ。学校帰りじゃなくて、スイミングスクールの帰り道の思い出なんだけどね。送迎バスの停留所と家のちょうど真ん中に、おばあちゃんがひとりでやっている焼き鳥屋さんがあったの。そこに近づくといつもタレの香ばしい匂いが漂っていて、泳ぎ疲れた後だから余計に美味しそうに感じたんだよね。でも自分の判断で買える歳じゃなかったから、たまに母親に「買って来ていいよ」って言われるのが嬉しくて嬉しくて。今はもう建物自体も無いんだけど、かつてあった場所を通るたびに、匂いと記憶が蘇ってくるんだ。葵と巴が大人になってからのお話では、お酒を美味しそうに飲んでるシーンもあるじゃない?それを見て、あぁ、もしかしたらあの焼き鳥屋さん、お酒を飲むスペースもあったのかもなぁ、行ってみたかったなぁって、しみじみした気持ちにもなったよ。

このマンガの中で私が一番気になった買い食いは、秋葉原の牛乳スタンドかな。牛乳があまり得意じゃ無いにも関わらず、牛乳飲みに行きたい!って思わせられたから。物語の中で巴が選んだ、ちょっと肌寒い雨の日のホットミルクとあんぱん、最高だろう!ってテンションが上がりました。それに、あのラップに包まれてるだけのたまご色の蒸しパンも、いいよねぇ…。迷った末に2人で分け合うっていうのにも、幸せな気持ちになったよ。

でね、気になって調べてみたら、秋葉原駅には2つ、御徒町駅にも1つ、あのお店があるんだって。だから今度バイトもりもりが上京した時は、この牛乳スタンドをスタートに、『東京黄昏買い食い部』ツアーやるのも楽しそうじゃない?彼女たちのように500円握りしめて、いざ!部活動を始めましょー!



何味か?食べてからのお楽しみ!

秋葉原駅の牛乳スタンド。ほっこり優しい気分に。
いか文庫 Profile
お店も商店も持たない「エア本屋」だけれど、本屋さんと組んでフェアを展開するなど、本に関わる分野で活動しています。
【店主】と、スタッフの3人【バイトちゃん】【バイトもりもり】【バイトぱん】が、本をお薦めするお手紙をやり取りしていきます。
































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