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【第90回】やさしい雨 松崎克俊 コラム『ティラとケラ』


 
マンガでも何でも、作った側はおそらく意図はしていないであろうメッセージを必要以上に感じ取ってしまう事ってありませんか? 
それは受け取る側の年齢や精神状態などに因ると思うのですが、自分が『ティラとケラ』から勝手に受け取ったメッセージは、 

【どんな相手とだって、愛は成立する!】 

です! 
種族が違っても、生活様式が違っても、考え方が違っても、そこに愛情が存在する事はできるんだ! 
そんな事を考えさせられたマンガです! 
あっ、内容はほのぼのした感じなので肩肘張らずに読めますよ。…ほのぼの? 
 
『ティラとケラ』
 
まずは、タイトルにあるワードの説明から。
●ティラ…ティラノサウルス
●ケラ…トリケラトプス

という事で、このマンガはティラノサウルスのティラちゃんとトリケラトプスのケラちゃんがメインキャラクター!(女の子(メス)…だと思うんですが、どうなんだろう…) 

そしてストーリーの根幹にあるのは、ティラの「ケラと友達になりたい」という思い。 いたってシンプルなテーマなのですが、二人(二匹)の思いは複雑で、
●ティラ…肉食なので、ケラの事をおいしそうって思っちゃう
●ケラ…草食で、肉食に対して恐怖心がある

というのが乗っかっちゃうんです。 
そう、帯に書いてある「好きだから、食べちゃいたい。」の「食べる」というのは、オトナな比喩表現ではなく、衣食住でおなじみの「食」そのものなのです! 

その本能に逆らってでも、
●ティラ…一人(一頭)ぼっちは寂しく、友達がほしい
●ケラ…ティラと一緒にいてあげたい

と思う気持ち、これは「愛」だと思うのです! 
しかも、多分二人(二頭)とも女の子(メス)なので、百合という捉え方もできます! ケラとファロ(パキケファロサウルス)が仲良くなる事に嫉妬してるティラなんて、これはもう、…でしょ!?少なくとも自分はそう認識してます! 

そしてこのマンガは見た目でも飽きさせません!
基本的に登場するのは全て擬人化した恐竜たちなのですが、ところどころ恐竜の姿のままで描かれるので、そのギャップも楽しい! 
先ほどから一人(一頭)とか女の子(メス)とか括弧書きをしているのはそういう理由です。擬人化したキャラとして捉えるなら人間として扱うけど、恐竜として捉えるなら数え方は「一頭、二頭」だし…という葛藤の結果によるものです。 
(ちなみに恐竜の数え方を調べたところ、小さいものは「匹」、大きいものは「頭」、標本の場合は「体」になるみたいです。ざっくり調べただけなので間違ってたらすみません!) 

最初にもちょっと書きましたが、自分はこのマンガから「どんな障害があっても乗り越えられる愛や絆の強さ」を感じました。 
ただ、「ティラのボーっとしてる顔カワイイ~」とか「カワイイ絵柄からの急なモザイク描写のギャップ面白~」とか「恐竜について勉強になる~」とかも感じております! 
そして皆さんはこれ以外の感想があってもいい!何にも縛られなくていい!マンガのどこを面白がるかは、皆さんの自由なのだから… 
もしかしたら、このマンガはそんな事を伝えたかったのかもしれません。(絶対違うんですけど、なんかいい感じ風(あくまで「風」)に締められたので、今週はここで終わりにしますね)
 
   松崎ココが好きっ!


「ぐうの音も出ない」ケラの表情。カワイイ。


しゅーんの時のティラの表情すき


頭をおさえるトリケラトプス(ケラ)。この姿のままなのでかなりシュール。


▲捕食するティラノサウルス(ティラ)。ひぇっ…
 

松崎克俊Profile
1983年9月2日生まれ/福岡県出身/お笑いコンビ・やさしい雨として活動中/太田プロダクション所属
アニメ・ゲーム・漫画が大好き。二次元女性キャラクターしか愛せないという名言もあり。
 
 
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