【第93回】松崎克俊 コラム『真月譚 月姫』
- #特集/注目記事2020/06/17

最終巻である第 10 巻を見ると初版発行が 2010 年 12 月なので、もう 9 年半前なんですって。ヒャー!!
ちなみに第 1 巻の初版発行が 2004 年 6 月。自分が太田プロダクションにお世話になったのと同時期。
つまり、松崎と『真月譚 月姫』のマンガは、ほぼ同期だったのです!!
もちろん、原作のゲームはもっと前に頒布・発売されているので、厳密には先輩になるんですけども。
なんですけども、実は私・松崎、今まで一度も『月姫』というものに触れてこなかったんですよ。
キャラクターの外見はなんとなく見た事あるんだけど、どんなストーリーなのかは全く知らないという状況で。
なので、時間があるこのタイミングに触れなければ!という事で、今回は
「にわかオタクがようやくマンガ版『真月譚 月姫』を読んでみた」
みたいな感じでお送りします。
原作も知らない、いち初心者としての文章になるのでご容赦くださいね。

めっちゃ面白いなコレ!!
まず、世界観がめっちゃ作り込まれてる!
自分は考察とかあまりしないタイプなんですけど、する人にとっては、「あそこはこうなんじゃないか…?」っていうところがいっぱいあるだろうし、多分公式側もそれに対してち ゃんと答えられるぐらいしっかりした世界観がある!
他の創作物も、ほぼ確実に「実はこうだった」「このキャラのバックボーンはこうだ」みたいなのがあるんですが、にしてもこれはちょっとケタ違いにスゴイですね…
何故なら、それがよく分かってない自分がそのまま読んでも面白かったから。
読んでる側が具体的な舞台やキャラの設定を完全には分かってなくても、制作サイドにその軸がしっかりあれば、その面白さは伝わる。当然、それを噛み砕いて分かりやすく伝える事も大事だけど、その前段階のゼロからイチにする部分がかなりしっかりしているから、読んでるだけその世界の一員になれたような気になれると思うんです。
そして、原作をやりたくなる!
このマンガで描かれてるのは、原作ゲームでいくつかあるルートのうち【アルクェイドルート】に、他のルートで出てくる各ヒロインのパートをちょっと足したのかな?っていう感じなんです。
なので、このマンガ版を読んだだけでは解明されない部分や深いところが掘り下げられてないキャラクターがいて、でもその導入部分みたいなのは描かれているので、「もっと知りたくなったアナタは、是非原作をプレイしてね!」って言われてるような気になるし、実際にやりたくなるし。
これって、原作付きのマンガとしてこれ以上ない役割を果たしてるんじゃないでしょうか。 加えて、作画担当である佐々木少年先生の月姫愛もしっかり伝わってきて、すごくいいコミカライズだと思います。
小さい頃の事故がきっかけで、物が壊れる線が見えるようになった少年。その線は人にも見えていて、ある日道ですれ違った女性を突然沸き起こった衝動のまま、その線にナイフを入れて殺してしまいます。
しかしバラバラになったはずの女性は翌日、その少年の前に笑顔で現れたのです…!
と、冒頭のあらすじを書くとホラーのようにも感じますけど全然そんな事はなくて、
定められた運命に抗う
っていうお話が好きな人にはきっとハマると思いますね。
あと、吸血鬼の解釈とか。もしかしたらそれまでにあったものからの引用もあるのかもしれないんですけど、吸血鬼のにわかとしてはね。
あ、最後に一つ!
原作でメインヒロインではないんだろうなって思ってしまう、弓塚さん!
彼女が中心となるルートはないんですか!?
主人公である志貴に対してちょっと想いを寄せながら、ふわ~っと出番がなくなっていった弓塚さん!
このままだと不憫と言うか何と言うか、弓塚さんを幸せにしてやってくれませんか!?
誰に頼めばいいのか分かりませんが、自分は、将来幸せな家庭を築く弓塚さんが、読みたいです!!
松崎ココが好きっ! |

▲ここだけ見ると「どういう状況!?」って事を笑顔で言うアルクェイド。

▲照れて頭から湯気が出る弓塚さん。幸せになってほしい~

▲日常が変わっていくお別れ。寂しい。

▲この夜の街を飛んで駆けるアルクェイドが凄く幸せそうでね。こういうところで泣いちゃう。
松崎克俊Profile 1983年9月2日生まれ/福岡県出身/現在はピン芸人として活動中/太田プロダクション所属 アニメ・ゲーム・漫画が大好き。二次元女性キャラクターしか愛せないという名言もあり。 |
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