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【第96回】松崎克俊 コラム『4LDK』


 
『4LDK』というマンガ、表紙や帯の 
「男 4 人+少女 1 人、ワケアリたちのシェアハウス物語開幕!!」 
という文章を見た第一印象は 
「個性豊かな面々が住むシェアハウス内で、ちょっとした問題が起こりながらも成長しつつ、変わらない日常を過ごしていく」 
みたいな感じだったんです。 

ただこの表紙、よくよく上の方を見てみると 
「For Love Decide to Kill」 
の文字が。 
…Kill!?…キル!?!?予想外の物騒な文字!! 
というわけで、『4LDK』は 

思った以上にヘビーで 
思った以上に愛に溢れてる
 

そんなマンガだと思っております。
  
 
『4LDK』
 
主人公の「浅野寅」(通称・トラ)は、夢を追って地元から出てきたものの、路頭に迷った挙句に今の家に住む事になった青年。 
支払い能力の無い彼はその家に住む条件として、家事全般を請け負う事になります。 
一緒に住んでいるのは
■ミステリー作家
■その作家の娘(小学生)
■夜の街のスカウトマン
■広告代理店の営業マン
と見事にバラバラなメンバー。 
彼らと交流しながら、徐々にその家の一員として馴染んでいくトラ。 

と、ここまでは何となく未見時のイメージ通りなのですが。 
上のメンバー紹介の「ミステリー作家」と「その娘」。そう、この子のお母さんがいませんよね。 
ここをめぐって、なかなかヘビーな展開を予感させる断片が要所要所に出てきます。分かりやすく言うと、 
【トラや皆といる時には見せない裏の顔】 
とでも言いましょうか。
笑顔の陰に隠された各々のバックボーンを感じると一気にこの世界に引き込まれてしまうのです。 

そして、そのダークさを感じるのは、皆の【愛】が故だと思うのです。 
皆の狂気も、涙も、トラの若さによる暴走気味の行動も、思いやりとか、人を大切に思う気持ちとか、そういうのが根底にあると思うんだよなぁ。 
まだ 1 巻を読んだだけなので、今後愛なんて全く分からんようなキャラが出てくるのかもしれないけど! 
だからね、思った以上にヘビーでも、そこは幸せな空間だと思えるのですよ。この 4LDKの一軒家は。 
(…この家、4LDK で合ってるよね?) 

そして、幸せといえばこのマンガになくてはならないもの、それは 
トラの作った料理!!
家事全般を請け負っているトラは、当然料理も作ります。朝も晩も。 
これがまた「あれ、これグルメマンガだっけ?」って思っちゃうぐらいに美味そうでね!美味そうなだけでなく、人の温かみを感じる料理でね! 
皆の表情なんかももちろんそうなのですが、この料理の美味しそうさ加減が、幸せな空間を象徴している気がするんです。 
だから、この料理が美味しそうに見えるというのは、とても大事な事なんです!たぶん! 

個人的な意見ですが(このコラムずっと個人の意見以外の何物でもないんですけど)、このマンガは
・ちょっとした日常の「闇」系が好きな人
・歪な関係性

みたいなのが好きな人には気に入ってもらえるんじゃないかと思います! 
このマンガ全体がそうってわけじゃないんですけど、そういうのが好きな人は、これ好きだろうな~ってところが散りばめられているので! 
どちらかと言うと女性向けになるのかもしれませんが、男性にもオススメです!
 
   松崎ココが好きっ!


親からの手紙に照れちゃってワナワナするトラ。カワイイ。


小学生の弥生ちゃん。問答無用でカワイイ。


えっ、何?何?急に


▲見よ、この朝食の作画クオリティ!!
 

松崎克俊Profile
1983年9月2日生まれ/福岡県出身/現在はピン芸人として活動中/太田プロダクション所属
アニメ・ゲーム・漫画が大好き。二次元女性キャラクターしか愛せないという名言もあり。
 
 
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