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【第37回】「時をかける少女」の巻



「時をかける少女
の巻
 2006年に公開された、アニメ映画「時をかける少女」。今回初めて見させていただきました。

 結論から申し上げますと、普通に面白い作品でした。

 こんな感じで「普通に〜」と書くと、何か引っかかるところがあるんじゃないかとか、心の奥底で評価していないんじゃないかと感じる方もいるかもしれませんが、そんなことはないんですよ。

 テレビのゴールデンタイムで放送されるような、どの世代の人も楽しめるいい作品ですし、この映画を見た人の多くが「好き」と評価する作品だと思います。……なんというか、好きなアニメベスト3には入らないけど、ベスト10では確実に入ってくる感じ。

 見ている人の心を大きく揺さぶって号泣させる作品とか、ほとんどの人には刺さらないけど一部の人の心にはすごく刺さる作品というのは世の中にたくさんありますが、この作品は見ている人すべての感情を心地よく揺さぶって、見終わった後にほんのりとした爽快感がある。多くの人に見てもらうために、あえてこのような雰囲気にしているのかはわかりませんが、このような世界観は誰もが作れるものではない。細田監督だから作ることができたオンリーワンのものだと思います。登場人物の声に仲里依紗さんなどの女優さんを起用したのも、この作品の雰囲気に合っているなと思いました。

 そんなわけで面白いと思った作品なのですが、高校生の男女を描いた作品ということで、前回の「氷菓」を見た時と同じく、自分の高校時代と比較するという悪いクセが出てしまいまして。男2人、女1人で野球をやっているという設定に変に引っかかってしまったり、功介に対して「野球してねぇでボランティア部に行けよ!」なんて思ってしまったり……。今回は「氷菓」と違って、タイムリープという現実世界にはない能力が登場するのですが、高校生活をしっかり描いているためなのか、ついそんなことが頭に浮かんでしまいました。

 それと、このコラムで見てきた「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」や、「聲の形」、「宇宙よりも遠い場所」などがリアルな街を舞台にしていることを知った影響で、この映画で踏切のシーンや土手のシーンのモチーフとなった風景を考えながら見てしまいまして。「大きな川の土手沿いに高速道路があって、走っているのは京成電車。ということは江戸川区とか葛飾区。あのあたりには坂道がないから、真琴が最初にタイムリープするシーンは不自然!」なんて勝手に思ってしまったり。ちょっと曲がったアニメの見方が身についてしまったので、修正しないといけないですね。

次回もアニメ映画。劇場版「はいからさんが通る」を見てみようと思います。

 
「時をかける少女
Blu-ray

 
 
 
土田晃之Profile
1972年9月1日生まれ/埼玉県出身/ピンでタレント活動中/太田プロダクション所属
ガンダム・サッカー・家電など多方面に興味あり。
 





































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