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【第41回】「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の巻



「ヴァイオレット・エヴァーガーデン
の巻
9月から劇場版が公開された「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」。今回はそのテレビシリーズ版を見ました。

ストーリーは1話ごとに1つのエピソードが完結するタイプなのでとても見やすかったです。内容もものすごくいい話。ヴァイオレットが自動手記人形の仕事をするという設定は独特だけど「心がからっぽの少女が仕事を通して心というものをを知り、成長しいていく」という流れは、アニメの王道といえる展開ですよね。1話完結だけど、それぞれの物語のバックには亡くなったと思われる少佐の存在があって。小さなエピソードの後ろに大きな物語があるという構成も王道ですね。

京都アニメーションさんの作品らしく絵がきれいで、終盤へ近づくにつれ、見ている人を泣かせる展開になっているとも感じました。素直に作品の世界に入ることができたら、ものすごくいい作品だと思います。

ただ、自分の場合、ガンダムを見て育った古い人間なので、今のアニメっぽいキャラクターにどうしてもなじめないんですよね。全員が美男美女すぎるかなと。イケメンさんや美人さんばかりが出ていると「大きな戦争が終わったばかり」みたいなことを説明されても頭の中にスンナリと入ってこなくて。物語の世界にうまく入り込めないものだから、カトレアさんの胸を強調した衣装に違和感を覚えたり、最後の鉄橋のエピソードで出てきた、残党の中にいたロン毛の兵士に引っかかってしまう。

そうなってくると、ちょっと引いた立ち位置で見てしまうので、素直に見ていたら号泣できるストーリーも「泣かそうという、作り手側の意識が強すぎでは?」とか「泣かしにかかっているということは、こんな流れになるのでは?」なんて横からの目線で見てしまう自分もいて…。だから、少佐について触れている部分を見て、今後の大きな展開が垣間見えてしまったり、ちょっとしたシーンが気になって
しまいました。今のアニメの絵柄に見慣れていれば、素直に世界の中に入ることができて、大泣きできたと思うのですが……。

あと、個人的には、ヴァイオレットの心がからっぽの理由をもっと丁寧に説明してほしかったですね。軍隊によって戦闘マシンとして教育されたというだけでなく、生い立ちから心をなくしていくところまでをもう少し描いてくれたら、物語にのめりこめたかもしれないですね(もしかしたら、原作小説にはあったけど、アニメ化される際にカットされたという形かもしれませんが)。

いろいろと勝手な意見も言いましたが、これは今のアニメっぽい世界に入り込めなかった自分に問題があるからで、多くのアニメファンにとっては泣ける作品だと思います。テンポもよく、一気に見ることもできる作品なので、まだ見たことのないアニメファンは是非見てみてください。

次回は「約束のネバーランド」を見て、あれこれ語ります。

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」(1)
Blu-ray
 
 
土田晃之Profile
1972年9月1日生まれ/埼玉県出身/ピンでタレント活動中/太田プロダクション所属
ガンダム・サッカー・家電など多方面に興味あり。
 









































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