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【コラム】奇妙で複雑な事件を展開。TVアニメの後日談『ID:INVADED #BRAKE-BROKEN』




新作・旧作、注目作に話題作。いろいろ気になるあの作品を、ちょっとだけ試し読み。そんな調子でマンガの世界を放浪していきます。
【第43回】 ID:INVADED #BRAKE-BROKEN


  『ID:INVADED イド:インヴェイデッド#BRAKE-BROKEN』は、2020年1月から放送されたアニメ『ID:INVADED イド:インヴェイデッド』のコミカライズである。連載開始はTVアニメに先行する2019年11月からだが、内容はTVアニメの後日談に相当する。もしテレビアニメしかみていない人がいれば、是非読んだほうがよい一作だ。

『ID:INVADED』は、連続殺人犯を特定するために発足した組織「蔵」を舞台に、そこで働く鳴瓢秋人を主人公としたミステリーだ。「蔵」では、殺意を持った犯人から分泌させる粒子を携帯端末「ワクムスビ」を使って採取し、「ミヅハノメ」と呼ばれる装置で犯人の深層心理を反映した世界「イド」を作り出す。鳴瓢秋人は、「イド」へとダイブして、そこで“名探偵・酒井戸”となって殺人事件の謎をとき、犯人逮捕の糸口を見つけることになる。「イド」で名探偵となるには、適性のある殺人犯のみだけである。

 

▲放り込まれたイドの中で、酒井戸の記憶は最初は全くなかったが…

▲その女の子の姿を見た瞬間、すべてを思い出した

テレビシリーズは、さまざまな事件を描きつつ、様々なイドに登場し、殺人鬼を生み出していると思われるジョン・ウォーカーという謎の存在を追いかけていく内容だった。そしてシリーズは、ジョン・ウォーカーの正体を見極めた後、「蔵」でのの仕事は続いていくという形で締めくくられていた。

だからこの『#BRAKE-BROKEN』は、その後の鳴瓢、そしてもうひとりの名探偵・聖井戸となる本堂町の活躍が読める一作なのである。
本作で名探偵・酒井戸が挑むのは、S”と呼ばれる、複数の交通事故で運転手を殺害している連続殺人鬼のイドだ。そこはブレーキが壊れた車で、高速道路を車で激走するしかない世界。その世界に、Sの犯罪を解き明かす手がかりがあるはずだが、事件は予想の斜め方向へと進んでいく。

 

▲警視庁の本堂町もまた、犯人“S”の足取りを追うが

追い詰めたと思った犯人は…

漫画の原作も、テレビアニメでシリーズ構成・脚本を手掛けた作家の舞城王太郎。全14回、単行本にして全3巻というボリュームで、1~2話で完結するテレビシリーズでは描けなかったような、奇妙で複雑な事件を展開している。しかも、終盤に登場する大ネタはミステリーというよりはSFに属するもので、その大胆不敵な発想は『ID:INVADED』の世界ならではのものだ。

テレビアニメを好きだった人には絶対オススメ(テレビに登場した意外なキャラクターも再登場する)の作品だし、この漫画で『ID:INVADED』の世界を知った人は、是非テレビアニメも見てほしい。

 <Profile>
藤津亮太
アニメ評論家。主な著書は『アニメ評論家宣言』(扶桑社)、『声優語』(一迅社)など。アニメなどのコラムを多数執筆。











































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