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【コラム】他の異世界転生ものと何かが違う『身体は児童、中身はおっさんの成り上がり冒険記』

 
【第155回】松崎克俊 コラム『身体は児童、中身はおっさんの成り上がり冒険記

『身体は児童、中身はおっさんの成り上がり冒険記』というタイトルから察する事ができる内容は、
・異世界転生もの
・タイムリープもの
・何かしらの力で子どもの姿にされた大人が活躍する某探偵マンガみたいなお話
等あるかと思いますが、このマンガはズバリ
異世界転生もの
でございます。正解した方、おめでとうございます!
 
『身体は児童、中身はおっさんの成り上がり冒険記

と、ここで
異世界転生ものが好きだから読みたい!
と思う人もいれば、
異世界転生ものは苦手なので無意識にパス
という人もいるかと思います。
そんな後者の方が何かのきっかけでこの回のコラムにアクセスしてくれたのなら、一度このマンガは読んでもらいたい!

そう思うポイントは大きく2つ!
まず1つは、主人公の転生前が「天才科学者」という事です。
冷静沈着な天才科学者の「相模白部(さがみ・しらべ)」は、自分を転生させようとしてるっぽい曲者っぽい神っぽい奴(全部あいまい)が急に現れても、落ち着いて対処し、出された難問を冷静に解いていき、慌てる姿を見たかったっぽい相手を逆に慌てさせます。
その結果、かなりのスキルを持った8歳の男の子「グレイ・ミラード」として転生し、無双していくというお話。


 

いきなり謎空間に放り込まれた天才。特に動じず。

▲呆然とする怪しい存在。

こう聞くと、他の異世界転生ものと何が違うんだと思うかもしれませんが、このグレイのスタンスが、
「俺、なんかやっちゃいました?」
的なものではなく、
「凄い事ができて当然」
的な感じなんですよね。
自分が魔法を使えるようになるために論理的に考えるし、井戸の水汲みが大変なその世界に「圧力」という概念を使ってポンプの設計図を書いちゃうし、チート級の活躍をするのですがそこに説得力があるんですよ。だって元々
天才科学者
ですから!天才なら仕方ないですよね。

異世界転生ものが苦手な人って、いろいろ理由があると思うのですが、主人公が受け入れられないって人が多いんじゃないかなと思うんです。苦労してないように見えたりとか、そもそも前世の知識があるだけでそんなに活躍できるん?とか。
その点、このマンガの主人公・グレイは、タイトルにある「成り上がり」とはイメージの違うクールな姿、また、「前世から」天才だったという、この世界で活躍しているのも納得できる理由付けがあるところで、嫌われない、好感が持てるキャラクターになってるんじゃないかなぁと思うのです。

 

▲飲み込み早っ!

▲能力を毒キノコの判別に使うグレイ。実用的~!
 
そして2つ目のポイントは、1話の冒頭!
普通、異世界転生もののオープニングって、前世のシーンから始まってどうやって転生してきたかが描かれるものです。
ですが、前世でどんな生活をしていたかは一切描かず!気が付けば謎空間に天才のおじさんが放り込まれていて!でもそこでのやりとりで彼がどういう性格なのかが分かるという構成の見事さ!
さらに!そのシーンより前、つまり一番最初の3ページが、自分が大変好きな始まり方で!
これは是非読んで確認してもらいたいのですが、自分は1ページ目からわくわくしました。
前世と、物語中の時代だけでもなく、未来にも繋がってるんだって思えるのが幸せなのです。

これだけベタ褒めしてきましたが、最後にちょっとだけ、ほんのちょっとだけ物申したい部分があるんです。それは、
モンスターが可愛い!!
倒すのが可哀想!!
ぐにょぐにょされてるスライム愛おしい!!

って事です。


 

▲蝶々を追ってるスライム。ぽよぽよ可愛い。

▲伸ばされるスライム。一応魔物よ?
 
モンスターが可愛いという事は絵柄が可愛いという事で、それはつまり登場人物たちが可愛いという事で、だったらそっちの方を先に言うべきだったんじゃないかとも思いますが、にしてもモンスター達可愛い!!
だから、モンスター達をあまり倒さずに、レベルアップしてくれませんかね…?
まぁ、無理か…

 
松崎克俊Profile
1983年9月2日生まれ/福岡県出身/現在はピン芸人として活動中/太田プロダクション所属
アニメ・ゲーム・漫画が大好き。二次元女性キャラクターしか愛せないという名言もあり。
 
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