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【土田晃之コラム】当時のファンの心をつかむ見せ方はいい感じ『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』の巻



【第51回】「劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>
の巻
結論から申し上げますと、不思議な世界観の作品といったところでしょうか。

今回見たのは2019年に映画館で公開された「シティーハンター」の最新作。1987年にアニメが始まり、僕が中学生だった頃に見ていた作品です。途中で「キャッツ♥アイ」の愛、泪、瞳の三姉妹が登場するという、同じ作者の作品のキャラがコラボする流れは「銀河鉄道999」にキャプテンハーロックや1000年女王が登場するなど、過去の作品でも何度か見たことあるので違和感はありませんでした。物語の要所要所で当時の主題歌やエンディングで流れていた曲を使うのもよかったです。

そんな“なつかしのアニメが復活”というコンセプトで、当時のファンの心をつかむ見せ方はいい感じのこの作品。ですが、中学生の頃に夢中になって見ていた僕としては、遼や香がスマホやドローンが登場する今の世の中で歳を取らず、現役バリバリな感じで活躍している姿に不思議な感じを覚えてしまいました。当時の世界観のままだと、僕らの世代にしかアピールできないから、もっと幅広い世代にという考えは正しいと思います。だからこそ、駅の掲示板のXYZをとスマホとうまくリンクさせたりして、初めて見る人にも入っていけて、当時のファンも「なるほど!」とうなずくような見せ方も入れている。だけど、やっぱり香がまだ20代というのは……。

「ドラえもん」のように毎週放送していたり、「ルパン三世」のように定期的に新作を放送しているシリーズだと、新作が放送されるたびに少しずつ新しいものが入ってくるので、大きな違和感がないのですが、およそ30年ぶりに新作を放送して、キャラクターはそのままで現代の世界観に書き変わっていると、なんか頭の中で情報が追いつかない。VRを体験しているときに感じる3D酔いみたいな感覚になってしまうんですよね。なので、個人的には「来年還暦なんだから、あまり無理しないでよ!」と遼に注意する香みたいな感じで始まる、かつては大活躍した初老のスイーパーが街の危機を救う、という流れの方がベテランの声優の方々の演技にも味と深みが出て楽しめたのかな、なんて感じました。

それと、これは僕が大人になって、新宿の街へ行く機会も増えたからという事情があるかもしれませんが、街をリアルに描きすぎているせいで「吉本の本社の裏で傭兵団が大暴れしているって、不思議だよな」なんて余計なことを思ってしまいました。最近は聖地巡礼みたいな流れがあって、街の風景をリアルに描く傾向があるけど、もう少し新宿だけど場所が特定できない感じで描いてもよかったのかな。

とはいえ、昭和の時代に作品を楽しんでいた僕らの世代にとっては、キャラクターたちの感じが変わらず、声優さん達もほぼ変わらずで、同窓会みたいな感じで楽しめました。

次回は「ガイコツ書店員本田さん」を見てみようと思います。

 
『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>(通常版) [Blu-ray]
 
 
土田晃之Profile
1972年9月1日生まれ/埼玉県出身/ピンでタレント活動中/太田プロダクション所属
ガンダム・サッカー・家電など多方面に興味あり。
 



















































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