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【コラム】ハーレムの皮を被り、根幹は創作物への熱い情熱『エロマンガ先生』

 
【第169回】松崎克俊 コラム『エロマンガ先生

『エロマンガ先生』のコミックが、2021年に完結いたしました(原作小説はまだ続いてるよ!)。携わった皆さま、お疲れ様でした!!自分はアニメから入った民でして、まずは何と言ってもそのタイトルに度肝を抜かれました。

『エロマンガ先生』!?エロマンガ描く人の話を、地上波のアニメでできるの!?

って感じで。結果、全然違う話だったんですけど。でも、えっちな絵を描く人の話ではあったんですけど。
 
 
『エロマンガ先生
▼試し読みする
   

ざっくり言うと、ラノベ作家の兄(マサムネ)と、義妹で「エロマンガ」というペンネームのイラストレーターのお話です。義妹は重度の引きこもりで、家から出ないどころか部屋からも出ないため、一つ屋根の下に住んでいながらも長い間顔を合わせた事もないほど。なので、同じラノベで作家とイラストレーターというタッグを組んでいながらも、お互いが仕事相手だって事も知らないわけです。

そんなお互いの素性を知る事になるのが、引きこもっててもこれならできる!お絵描き生配信。生配信で身バレって恐いね…


 

エロマンガ先生、顔出し来る!?と思ったらお面だった時の図
 

お絵描き配信で完成されたえっちな絵にマサムネ先生も感服
 

一つ屋根の下に住むずっと顔を合わせてなかった義理の妹がこんなに可愛いわけがない
 

それ以降、義理の兄妹・作家とイラストレーター・お互い想い合う存在という3つの関係性で物語が進んでいきます。

このマンガで好きなポイントが、「フィクション読んでるな~!」感です。ひょんな事から出会った、売れっ子ラノベ作家の「山田エルフ」先生。時を同じくして、主人公たちの隣の家に引っ越してきた美少女がいました。その美少女こそ、何を隠そう山田エルフ先生だったのです!!そして彼女は、「エロマンガ」先生に自分のラノベのイラストを描いてもらうべく、勝負を挑んできたのです!!
 

売れっ子作家の山田エルフ大先生じゃないか!!
 

とんでもない野望。でもこれが山田エルフ大先生

 

エロマンガ先生、女子なのにエロ親父な思考回路
 

これこれ!!この二次元ならではの展開からしか摂取できない栄養素がしみ込んでくる感じ!!素晴らしいですね!

他にも、主人公の一人「マサムネ」(義兄のほう)に想いを寄せる女性キャラが何人も現れてハーレム状態になって「ラノベ主人公」ってメタ的な揶揄をされたり、マサムネを含め周りのラノベ作家も若干チートじゃない?って思うような才能を持ってたり、ラノベ天下一武闘会が開催されたり、義妹と2人きりの生活にドキドキしたり、二次元でしかありえないだろ!というような展開が満載!


 

ハーレムと言えば水着回
 

同じく水着回での、個人的に一番好きなムラマサ先生。なぜなら胸が大きいからです


そんな女性陣がほぼマサムネに好意を持っていながらも、でもマサムネはエロマンガ先生こと「和泉紗霧(いずみ・さぎり)」が好きって最初の方から言ってるんですよ。それに、女性陣からの告白や誘いに対してマサムネはしっかり断ってるんですよ。にも関わらず、崩壊しないハーレム状態。

これは、皆のキャラの諦めが悪かったり自己中心的なアクが強い性格(一応褒めてます)によるもので、「たとえしっかり1人を選んだとしても無くならないであろうハーレム」が好きな自分としては「またこんなハーレムを世に一つ生み出してくれてありがとうございます…これでまた生きててよかったって思えました…!」という感じですね。大げさでなく。


そんな二次元ならではのファンタジーにカモフラージュされるかのように、根幹にある創作・モノづくりに対する本物の情熱。これが伝わってきてしまうのが、自分がこのマンガが好きな最大のポイントなのです。自分が書いたライトノベル、自分が好きなライトノベル、自分が描いたキャラクターなどを通して、この世界で生きる事を選んだ者たちのプライド・矜持を感じられるところに、芸人といういわゆる表現者である職業を名乗らせてもらってる自分はグッときてしまうのです。

二次元ハーレムの皮を被った、自分の創作物に対する熱い情熱を感じられるマンガ、それがこの『エロマンガ先生』なのです!


ちなみに、このマンガの最大の立役者と言っても過言ではないであろう山田エルフ先生については、また後日このコラムでもうちょい語らせてもらう予定です。to be continued…


 

これぞ山田エルフ先生!!
 
 
松崎克俊Profile
1983年9月2日生まれ/福岡県出身/現在はピン芸人として活動中/太田プロダクション所属
アニメ・ゲーム・漫画が大好き。二次元女性キャラクターしか愛せないという名言もあり。
 
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