2026/05/08

サブヒロインでも負けヒロインでもない「二番目ヒロイン」に大反響!「クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった」 たかた×尾野凛1万字インタビュー【中編】

サブヒロインでも負けヒロインでもない「二番目ヒロイン」に大反響!「クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった」 たかた×尾野凛1万字インタビュー【中編】

話題漫画の作者に話を聞く「カドコミュ」インタビュー。


今回は現在TVアニメ放送中の『クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった』の原作・たかた先生と同コミカライズを手がける尾野凛先生の双方にお付き合いいただき、貴重な「原作者×漫画家対談」のスタイルで取材をさせていただきました中編です。


現在アニメ放送でさらなる人気を博している本作に関して、今日まで続けてきた(原作・漫画ともに続刊中)執筆への思い、そもそも二人が作家・漫画家になった道程…など根掘り葉掘り聞かせていただきましたので、是非最後までお付き合いください。


ちなみにまだ本作品を全く知らない方々に…「クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった」とは…

日陰男子と2番目ヒロイン、等身大の“友だち”ラブコメ!!


クラスでぼっちな俺・前原真樹に、初めてできた友だち・朝凪海。


いつも輪の中心にいて、他の男子からは『クラスで2番目に可愛い』と陰で噂される朝凪さん。日陰者の俺なんかと住む世界が違う――と思いきや、まさかのB級映画好き!? ひょんなことから友だちになった朝凪さんは、金曜日の放課後だけこっそり俺の家に遊びに来る。映画にゲーム、漫画の趣味も合う彼女との楽しいひととき。「ねえねえ、前原ここ!特別に座っていいよ」「もともと俺のベッド…」「今日だけは私のベッドなの。ほら、おいで?」距離近くないか、朝凪さん?

(カドコミより)

という、人付き合い苦手男子×2番手人気女子の青春ストーリーです。


注目すべきは、本作の評判として多く聞く「互いを気遣い合う真樹と海の姿が自然で誠実だ」という声。特にアニメ放送開始後のSNSでは、丁寧に距離を縮めていく二人をにこにこ見守る声が増殖中。そんな反応には、人気者女子にドキドキする多くのラブコメとはちょっと違う、本作独自の優しい世界を感じます。


また、タイトルテーマである「2番目」ヒロイン・海の掘り下げ方も秀逸で、「2番目ならイケるかも…」と言い寄ってくる男たちや、1番人気女子・天海夕(←とてもいい子です)の親友としての立ち回りの難しさなどの苦労要素に「なるほど…」と心を掴まれる人も多数。不器用で善良な主人公・真樹の共感性も高く、読み進めていくうちに「クラスで2番目に可愛い」=「世界で1番尊い」と思えてくる…そんな不思議な腹落ち感を覚えるラブストーリーです。全く別モノではありながら、根底としてはサブヒロイン・負けヒロイン好きにも刺さるところがある作品だと思いますので、漫画もアニメも是非見てくださいね。


では、インタビュー再開させていただきます!

■中学生くらいからずっとジャンプばっかり読んでいた(たかた先生)

カドコミュTここまでお二人の「クラにか」に至るまでのストーリーをお聞きしてきましたが、ちょっとそれまでに影響を受けた作品などについても伺えればと思います。たかた先生は普通に漫画とかゲームとかを摂取していた学生時代とのことでしたが、当時に影響を受けた作品とか、カブれていた作品とかって聞いても良かったりしますでしょうか?


たかた先生ゲームとかになってくると基本的に自分はほぼほぼRPG専門でしたね。それ以外はあんまりやってなくて。ファンタジーものも書いていますが、基本的にはその時代とかにやっていたRPGが下地になっていたっていうのはあります。ラブコメとかに関して言うと…僕は中学時代ぐらいからずっとジャンプばっかり読んでたので…


カドコミュT鉄板のジャンプコースですね。


たかた先生はい。王道というか、それらのストーリーにかなり影響はされてた部分はあったのかなとは思います。


カドコミュT一方、尾野先生は「クラにか」連載開始の後、最初にやりとりしていたという「コミック百合姫」さんともオリジナルの連載が始まり、2月には第1巻を出してらっしゃるんですけれども、そもそも一番好きだったジャンルってそっちなんですか?


尾野先生いや…それが私は何でも読むタイプでして、読んでた漫画雑誌もサンデーとマーガレットとなかよしとマガジンと百合姫って…なんかめちゃめちゃなんですよ。


カドコミュTなんてことでしょう…たかた先生のバイブル・ジャンプだけが出てこなかった、今。


尾野先生いやー…私が漫画を自由に買えるぐらいの経済力を身につけた頃に、週刊少年ジャンプ本誌では売れてた漫画が結構みんな山場だったんですよ。「ナルト」も山場、「ワンピース」も山場で、ちょっと途中から入っていく勇気が出なくて…。ただ、本誌は買ってないけど、好きな作品のコミックスは持ってますよ! ジャンルの話に戻すと、少年漫画も少女漫画も好きですし、ガロ系の漫画も全然好きで集めていたり…何でも良いって言ったら変な感じになっちゃうんですけど、「どんなジャンルでも好き」って感じでしたね。

■前原君の性格の良さを感じる原作の地の文にひと目惚れ(尾野先生)

カドコミュTなるほど。では、「クラにか」のコミカライズが始まるころの話に入っていければと思うんですが、尾野先生は本作のコミカライズの相談を受けて、原作を読んでひと目惚れしたという話だったんですけど、その時に「ここのシーン描きたいな」みたいなイメージが沸いたポイントなどがあったら聞いてもいいでしょうか?


尾野先生そうですね…まずはそのひと目惚れしたっていう部分の話からしようと思うんですけど、多分私はたかた先生の書かれる地の文がとても好きなんです。地の文というか、前原君のモノローグというか…私は前原君の性格がすごく良いということが好きでして、初めて原作を読んだときにその前原くんの思いが地の文としてずっと溢れていた感じがして、それがめちゃめちゃ良かったですよ。


カドコミュT前原君はメチャいいヤツですよね。


尾野先生いい子ですよね。で、一気読みしたときに…原作1巻の真ん中よりちょっと前に、前原君と海ちゃんが二人で遊びに行くくだりがあったんですね。


カドコミュTゲーセンとかに行きますね。漫画だと1巻の4~5話、アニメだと第2話で描かれていたくだり。


尾野先生はい。その辺りの地の文が…ちょっとこれは私の勝手な主観で言ってて申し訳ないんですけれども、ずっと前原君が海ちゃんを気遣ってるように読めたんですよ。その気の遣い方が私はとても好きで「こんないい子の主人公だったら描きたいぞ」って気持ちになったというか…なんか上から目線っぽい言い方になっちゃましたけど、その二人で外出している時の優しい空気感がいいなと思って。コミカライズでも「この気遣いのできる感じの主人公を描くぞ!」って気持ちになりました。


カドコミュT地の文が心良くて、それは前原君の性格の良さによるものではないか? という。たかた先生、尾野先生の読み方通り「クラにか」の地の文には(前原)真樹君の性格の良さが反映されている…と考えてもよろしいでしょうか?


たかた先生大丈夫です。


カドコミュT続けてお伺いしたいんですけど、たかた先生はコミカライズにあたってもろもろ監修などもあったと思います。尾野先生の漫画版を読んだ時に「あ、このコマいいな」って思ったところなど聞かせていただけますか? ちなみにコミックスのあとがきだと2巻で「海ちゃんが真樹君の鼻をつまむシーンが好き」とか、最新の7巻で「海ちゃんがほっぺたをプクっとしてるとこが好き」とか書いてあったのは読んでるんですけど…

コミックス2巻のあとがきでたかた先生が褒めていた鼻つまみシーン(7話より)。この海が真樹の鼻をつまむという展開は原作にはなく、尾野先生による漫画発の名シーン。

たかた先生がコミックス7巻のあとがきで褒めていた海のほっぺたプク顔(36話より)。ちなみにコミックス7巻では表紙もやや膨れっ面をした海のアップ。巻末のたかた先生による描きおろしショートストーリーも「おもちとほっぺ」というタイトルで、海のほほをやたらと堪能できる。

たかた先生はいはい(笑)


カドコミュT尾野先生の原稿を見て一番最初に「いいな」と思ったところとは?


たかた先生: 漫画版の原稿を最初に見た時にまず感じた部分として…これは当然のことなんですけど「原作のイラストとは結構テイストが違ってはいるな」っていうのは思ったんですよね。どちらかというとより「可愛い」方に振ってるような印象を受けて…


尾野先生カドコミュT………


たかた先生…で、それが…なんて言うんでしょう…良かったんです。漫画としてもすごく面白いなと思ったので「これはたぶん問題なく、人気出るんじゃないかな」みたいな。商業作家の目線としてはそう思いました。


尾野先生おお…


カドコミュT良かった。ちなみにたかた先生は同じくコミックスのあとがきで「(クラスで一番目に可愛いとされている)夕ちゃんのデフォルメが可愛い」って2回くらい書いてたと思うんですけど、そこら辺の可愛い表現が漫画ならではの魅力ってことですかね?

たかた先生がコミックス4巻のあとがきで「個人的にとても可愛くお気に入り」と言っていた天海夕のワンちゃんデフォルメ。

たかた先生そうですね。やっぱりコミカライズならではの表現だと思います。小説だとそこまではちょっとできない…いや、できないこともないんですけど、小説の地の文でそこまでやってしまうとしつこい感じになるので、それをさっと流せるっていう意味でも漫画のこういうデフォルメされた表現っていうのはすごくいいなと思っています。

■「コミカライズしたのがこの人で良かった」は一番嬉しい(尾野先生)

カドコミュTそんな形で漫画「クラにか」の連載が始まりまして、その人気は着実に伸びていきます。その手応えを感じた瞬間とか嬉しかった読者からの言葉などありましたら…たかた先生からお伺いしてもいいでしょうか?


たかた先生そうですね…漫画「クラにか」の連載が始まってからファンレターをいただく回数が目に見えて増えたんですよ。それまではファンレターってあんまりもらったことなかったんです。それが、何通かまとめて編集部の方から送っていただくようになって、それだけ熱心なファンの方も付き始めたんだなっていう。そういう応援してくれるお客さんがたくさんついてくれて、そこにまたちょっとライトな人たちも入ってきてくれて…っていうのが人気のバロメーターになってくるのかなって思うので、売上の数字とかもそうなんですけど、手応えだったと思います。読者の方の実際の声をわざわざこうファンレターにしていただいて、内容を読んでもすごく好意的な言葉が多かったので、それまでの作品と比べて明らかに反応が違うなっていう風には見ていました。


カドコミュTめちゃくちゃいい話じゃないですか? 尾野先生のところにもSNSとかでお褒めの言葉はいっぱい来てるんじゃないですか?


尾野先生はい。手応えとはちょっと違うかもしれないけど、読者の方がすごい温かいメッセージをたくさん寄せてくださるので。嬉しいのはやっぱり「コミカライズしたのがこの人で良かった」って言ってもらえると…


カドコミュTああ、最高の褒め言葉ですね。


尾野先生(笑)すごく安心します。自分ではちゃんとできているか自信もないので、こう言っていただけると本当に「ああ…(嬉)」ってなりますね。


カドコミュT美しい作家と読者の関係。ちなみに、そんな漫画「クラにか」が上々の滑り出しを見せた後に、たかた先生には「クラにか」アニメ化の話が入ってくることになったと思うんですが…その日のことって覚えてますか?


たかた先生確か2022年の11月の末ぐらいだったと思うんすよね。僕その時のことめちゃくちゃ覚えてて、ちょうどその日の午前中に歯医者行っていたんですよ。で、歯をガリガリに削られて、口の中も血まみれになって、「痛いなぁ…」なんて思いながら家に帰ってきたタイミングで担当編集Kさんから電話がかかってきたんです。そこで、アニメ化がほぼ固まって、製作会社はここで、放送は大体このぐらいの時期で…っていう話をいきなり聞いて…


カドコミュT歯を削られまくってめちゃくちゃ損してる気分だったのがだいぶ中和される展開ですね。


たかた先生そうですね(笑)。嬉しかったです。

■〝非1番目ヒロイン〟愛の源泉は「いちご100%」かもしれない(たかた先生)

カドコミュT「クラにか」の序盤で描かれる「1番目に可愛い親友がいる2番目の女の子の苦悩」みたいな所は、本作の最初に凄く心を掴まれるところで、作品のキーポイントだと思っています。たかた先生にはこれに対して何かしらの思いがあったのでは? と私は邪推していまして…ジャンプを読んでた若き頃に抱いた感情で、2番手ヒロインへの強い愛とか、負けヒロイン展開への怒りとか、何か本作の源泉となるものがあったりしませんでしたか?


たかた先生んー……メインヒロインよりもサブヒロインを好きになって、そっちの方を推す傾向は強かったですよね。その具体的な所でいうと「いちご100% 」かなっていう。それが学生時代、おそらく一番読んでいた時期のラブコメ作品になるのですが、ほとんどのヒロインたちは結局主人公と結ばれないじゃないですか。きっちり振られる。そんなヒロインたちがちゃんと幸せになってる部分っていうのもやっぱり見たかったっていう思いも多分源泉にはなってるんじゃないかなとは思います。作品を書き始めた時点でそこまで意識自体はしてなかったんですけどね。今、よくよく考えるとそういうのもあったのかなっていう。


カドコミュT優しいアンサーをありがとうございます。思い出として「いちご100%」を語れる人って結構いらっしゃいますよね。引きずるというか「結末としてあれはあれで良いんだけど…でも、こっちはどうだ。俺はこうだ」という思いを持っている方が多い。


たかた先生そうですね。北大路さつきですよね、やっぱり。


カドコミュTあ、分かります。ちなみに尾野先生には「私の中の最強2番目ヒロイン」ってありますか?


尾野先生私自身が女というのもあって、同じその熱量と視線で2番目の子を見ていないかもしれないんですが、その2番目なヒロインでずっと好きなのは…「紅の豚」かな?


カドコミュTおお…これまたどっちが2番目か議論が起きそうなやつですが…


尾野先生(笑)これ、確かにちょっと難しいんですけど。


カドコミュTでも何となく、尾野先生的な2番目は…フィオですかね。飛行艇技師の。


尾野先生そうですね…。ホテル・アドリアーノの女主人・ジーナに対して「フィオは2番目ってことになっちゃうのかな…」っていうところや「いや、でも2番目かもしれないけどフィオは(いろんな意味で)勝ったよね!」っていう思い入れを「紅の豚」に関してはものすごく持っています。




※中編はここまで。次回、たかた先生&尾野先生に聞く漫画「クラにか」の海が一番カワイイコマの話、たかた先生に聞くアニメ「クラにか」の見て欲しい所、両先生の「初恋アニメ」話などなどについて聞かせてもらった後編(5/15配信予定)に続きます。

■今すぐ読む

尾野凛(漫画)  たかた(原作)   日向あずり(キャラクター原案)


あらすじ

日陰男子と2番目ヒロイン、等身大の“友だち”ラブコメ!! クラスでぼっちな俺・前原真樹に、初めてできた友だち・朝凪海。いつも輪の中心にいて、他の男子からは『クラスで2番目に可愛い』と陰で噂される朝凪さん。日陰者の俺なんかと住む世界が違う――と思いきや、まさかのB級映画好き!? ひょんなことから友だちになった朝凪さんは、金曜日の放課後だけこっそり俺の家に遊びに来る。映画にゲーム、漫画の趣味も合う彼女との楽しいひととき。「ねえねえ、前原ここ!特別に座っていいよ」「もともと俺のベッド…」「今日だけは私のベッドなの。ほら、おいで?」距離近くないか、朝凪さん?

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